家族の介護を続けながらも「少し働きたい」「生活費を補いたい」「環境を変えたい」と考える人は少なくありません。とはいえ、介護とリゾートバイト(リゾバ)の両立は簡単ではないのも事実です。ですが、働き方や勤務先の選び方を工夫することで両立は可能です。
この記事では、介護を担う人がリゾバを続けながら生活を成り立たせるための現実的な方法を紹介します。
1. まず「介護の負担レベル」を整理する
介護と仕事を両立する第一歩は、自分の介護負担を客観的に把握することです。以下のような項目を整理しておきましょう。
- 介護が必要な頻度(毎日/週数回/月数回)
- 訪問介護・デイサービスなど外部サポートの有無
- 他の家族と協力できるか
- 緊急時の連絡・対応方法
この整理によって、「どのくらい離れられるか」「どの程度の期間働けるか」が見えてきます。
2. 短期・近距離のリゾバから始める
介護と両立したい場合は、まず1〜2週間の短期リゾバからスタートするのがおすすめです。派遣会社に相談すれば、通勤型・近場の案件も紹介してもらえます。
- 自宅から通える温泉地・観光地のリゾバを選ぶ
- 「週休2日」や「1日6時間勤務」など時短案件を選ぶ
- 期間限定(GW・夏休み・年末年始)で働く
最近では「ママ・主婦・介護中の方向け」の案件も増えています。派遣会社に状況を正直に伝えると、柔軟に対応してもらえる場合があります。
3. 介護サービスと並行して働く
自治体の介護保険サービスを活用すれば、介護の負担を一時的に軽減できます。特に次のような制度をうまく使うと、仕事と介護の時間を分けやすくなります。
- デイサービス(通所介護)を週数回利用する
- ショートステイ(数日間の宿泊介護)を利用する
- 訪問介護を併用し、自宅介護をサポート
短期間のリゾバ期間中だけショートステイを利用する人も多く、介護者がリフレッシュするための「休息期間」として働くスタイルもあります。
4. オンラインでつながれる環境を整える
もし遠方のリゾバに行く場合は、家族といつでも連絡を取れる体制を作っておきましょう。
- ビデオ通話(LINE・Zoomなど)で毎日連絡
- 家族や施設スタッフとのグループチャットを作る
- 見守りカメラ・IoT機器を導入して遠隔確認
最近では「見守りサービス」を活用して、リゾバ先から安心して働く人も増えています。距離を離しても、心理的なつながりを保つことが両立の鍵です。
5. 派遣会社との連携が最重要
介護との両立を目指すなら、派遣会社に事情を共有しておくことが不可欠です。たとえば次のような点を伝えておくと安心です。
- 勤務可能な期間・時間帯
- 介護で急な帰省の可能性があること
- 連絡が必要なタイミング(緊急時など)
リゾートバイトを多く扱う派遣会社では、家庭事情に理解がある担当者も多く、短期契約・延長なし案件など柔軟な働き方を提案してくれます。
6. 在宅ワーク+リゾバの「ハイブリッド型」も検討
最近は、繁忙期だけリゾバに入り、閑散期は在宅ワークをするというハイブリッド型の働き方も増えています。
- 在宅期間:介護中心の生活
- リゾバ期間:短期集中で収入アップ
- 定期的に環境を変えてリフレッシュ
働く期間と介護期間を分けることで、心身のバランスを取りやすくなります。
まとめ:介護中でも「完全に働けない」とは限らない
介護とリゾバの両立は、たしかに制約が多いですが、働き方を選べば十分に実現可能です。大切なのは、「どのくらいの期間・距離なら無理なく働けるか」を見極めること。そして、介護サービスや派遣会社をうまく頼ることです。
介護者自身がリフレッシュし、心に余裕を持つこともまた、良い介護の一部。リゾートバイトは、「介護も自分の人生も大切にしたい」人にとって、現実的でやさしい働き方のひとつなのです。
