2013年の秋から冬にかけて3か月ほど、国内の某有名観光地の老舗旅館で仲居として住み込みで働いていました。
私は東京生まれの東京育ち、大学は海外と、日本国内の地方の暮らしを知らず、大学院進学までのギャップイヤーを使って東京以外で生活をしてみたいと思い、外国人にも人気の地方の島の観光地で働くことを決めました。
1年の期限付きで引っ越しとなると大事になってしまうので、住居や食事の提供がある住み込みの仕事を希望しました。
部屋は一緒に働く人たちとの共有で、ルームシェア、ハウスシェアの形でした。
到着最初の1日は、初めての土地、初めての仕事、うまくできるか心配で少し心細い気持ちにもなりましたが、同室になった人が年も近く、趣味もあったのですぐにとても仲良くなり、休日は一緒に近隣の温泉に行ったりと楽しい時間を過ごしました。
島にはコンビニなどがなかったのですが、ある時私が体調を崩し死んだように朽ち果てていた時、彼女がわざわざ出かけていろいろと差し入れを買ってきてくれて…今でもとても感謝しています。
とはいえ、住み込みの仕事は四六時中仕事の人と一緒にいることになるので、精神的に大変な部分もありました。
特に旅館の仕事は朝と夕方~夜と、休憩こそ挟みますが時間が長く、寮も職場の近隣で1日中仕事のような気分です。
たまの休日で日中外出しても、帰り道には「職場に帰る…」という気分になって、あまり帰宅がほっとするものではなかったのが正直なところです。
家が先輩と一緒になった人などは、やはり気疲れがとれないとも言っていました。
とはいえ全体的にはせっかく東京から離れて地方まで来たということで、数少ない休日を使って少し足を延ばして近隣の名所に行ったり充実した日を過ごしました。
もっとも、なかなか職場の仲間内で休みを合わせるのが難しいので、一人遊びができないと手持無沙汰になってしまうかもしれません。
他にメリットとしては、住居と食事の提供があるので、お金もたまりやすかったです。
どんな理由で、どんな目的で住み込みの仕事をするのか、住み込みでどんな仕事をするのかで経験や感じることは大きく変わってくると思います。
住み込み仕事をする上で1番大切なのは、仕事とプライベートの時間の心理的な切り替えをしっかりすることだと思います。
先に書いたように、どうしても「ずーっと微妙に仕事モード」な感じがしてしまうので、心の底から落ち着ける時間というのが普通の仕事に比べて取りにくいです。
休日は積極的に外出する、本音で話せる仲間を見つけるなどできると、バランスを取りながら働けるのではないでしょうか。
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